高山陣屋

日本で唯一現存する郡代・代官所

陣屋とは、江戸時代に郡代・代官が治政を行った場所で、御役所や郡代(代官)役宅、御蔵などを総称して陣屋と呼びます。 元々は高山城主金森氏の下屋敷の一つでしたが、飛騨が徳川幕府の直轄地となってからは、江戸から来た代官や郡代がここで飛騨の政治を行い、おふれを出したり年貢の取立てなどをしました。 直轄地時代は、明治まで25代177年間続きました。 クレ葺屋根の門の扉に残るしみは梅村騒動で農民に殺された門番の血痕といわれています。 玄関を入った正面壁には、郡代の格式を示す(青海波)模様があります。 内部には、御役所、御用場、大広間、役宅、吟味所、白州などのほか、裏手には、高山城三の丸から移した御蔵(米藏)8戸前(藏は戸前とかぞえる)も昔のまま残されています。 かつて年貢米を保管した藏で天領時代の歴史を物語る資料が展示されています。 大原騒動で打ち首となった、本郷村(現在の高山市上宝町)の農民善九郎が妻に送った遺言状の文面には胸を打たれます。 飛騨代官は安永六年(1777)に飛騨郡代に昇格し、当時3カ所あった郡代役所(関東・西国・美濃)と並んで幕府の重要な直轄領となりました。 幕末には全国に60数カ所あったと言われている郡代・代官所の中で、当時の建物が残っているのはこの高山陣屋だけです。 明治に入ってからは、県庁、郡役所、支庁、県事務所など代々、地方の役所として使われてきました。 郡代役所の建物が残っているのは全国でも高山だけです。 陣屋前では朝市も開かれ、多くの店が並び賑わいます。

アクセス
高山濃飛バスセンターより、バスで約8分「高山陣屋前」下車

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